レンタルサーバーのスピード
レンタルサーバーの速度は最も大事なポイントだと思いますが、実は非常に複雑で難しい問題です。
レンタルサーバーが速いのか遅いのかというのは、ホームページを公開するに当ってとても重要なことです。
あなたがどこかのホームページを開こうとして、なかなかページが表示されなかったとしたらどうしますか?ブラウザを閉じてしまうか、戻るボタンで前に戻って、他のホームページを見に行きますよね。何秒なら我慢できるかは人によるでしょうが、表示が遅いと感じたらよっぽどのことがない限りそのホームページは見ないと思います。
もし契約したレンタルサーバーがそんな状態だとしたら、どんなにすばらしいホームページでも誰も見てくれないということになってしまいます。それがネットショップだとしたら、売り上げが上がるはずがありません。アフィリエイトサイトなら、アフィリリンクがクリックされることはまずないでしょう。サーバーが遅いということは本当に致命的なことなんです。
では、レンタルサーバーのスピードはどうやって比較すればいいのでしょうか?ここが非常に難しいところなのです。
まず、サーバーの速度がどういった要因で決まるのかを考えなければなりません。大まかに言えば次のような要素が絡み合って速い遅いという結果が出てくるのです。
・サーバー自体の性能
・サーバーの場所
・回線の速度
・サーバーの混雑度合い
他にも要因はあるかと思いますが、主なものを挙げました。それぞれについてすこし考えて見ます。
[サーバー自体の性能]
サーバーもコンピューターです。パソコンの性能と同じように、CPUの性能やメモリの容量、HDDの性能、バススピードなどで処理速度は変わってきます。ハイスペックなサーバーを選べればよいのですが、実はこのスペックを公開していないレンタルサーバーも少なくありません。また、公開されていたとしても、よっぽど詳しい人でないと良くわからないのが実際のところです。
[サーバーの場所]
サーバーとクライアント(サーバーにアクセスするコンピュータ)の距離も速度に関係します。遠ければ遠いほどデータを送るスピードが落ちていきます。基本的に日本国内に住んでいる人をターゲットにしたサイトを公開したいのであれば(ほとんどの方がそうでしょう)日本国内にサーバーを置いているレンタルサーバーを選ぶほうが良いと思います。
[回線の速度]
サーバーはインターネットに回線で接続されています。その回線がどのくらいの速度なのかも当然要因のひとつになります。「バックボーン」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、これはレンタルサーバーが事業者間や拠点間を繋ぐ通信回線網のことでその通信速度の合計の値をバックボーン容量といいます。「バックボーン○○○ギガ」などと公開しているレンタルサーバーもあります。
ところが、単純にこの数値が大きければ速いのかというとそうでもありません。例えは悪いかもしれませんが、他に車の走っていないような田舎の一本道であれば一車線でもスイスイ走れますが、都心の車の多い道では三車線でも四車線でも渋滞します。次の混雑度合いとかぶってくる話なんですが、そのレンタルサーバーの通信量に対して充分なバックボーンかどうかが重要なのであって、単純にバックボーンが何ギガなら大丈夫というわけにはいかないのです。
しかも、通信量を公開しているレンタルサーバーはほとんどありませんし、バックボーン容量が非公開のレンタルサーバも少なくありません。
[サーバーの混雑度合い]
上記の回線の速度で触れましたが、サーバーの混雑度合いも速度おおいに関係があります。これは回線だけの問題ではありません。
共用レンタルサーバーの場合、ひとつのサーバーを何人ものユーザーが共有して使用するため、いったい何人で共有しているのかという点と、同じサーバーを共有しているユーザーがどんな使い方をしているかも影響してきます。
ひとつのサーバーが収容しているユーザー数は少ないに越したことはありません。しかし、収容ユーザー数を公開しているレンタルサーバーは皆無といっていいでしょう。
また、たまたま同じサーバーを共有している別のユーザーがCPUに過大に負担がかかるサイトを運営していたり、転送量の非常に多いサイトを運営していたりしてもサーバーは遅くなります。同じレンタルサーバー会社でも、サーバー1とサーバー2では速度が違うということになるのです。これはある意味、運がいいか悪いかという話になってしまいます。
レンタルサーバーの速度は大変重要なのですが、サーバーのスペックをどんなに長い時間かけて調べても実際に使ってみないとなんともいえないというのが正直なところです。無料お試し期間があるレンタルサーバーも多くありますので、実際に使ってみて決めるというのが現実的な方法ではないかと思います。
あとは、実際にそのレンタルサーバーを使用しているユーザーの意見を参考にするというくらいではないでしょうか。